北九州公害克服の象徴…七色の煙りを乗り越えて咲く梅林
目次
【公害を克服した梅林】
春の訪れが待ちどうしくもありますが、
華やぐ前の梅の香に、
出逢うのが愉しみな時節です。
今日は、
月に二回訪れる
施設の窓から見える梅林の、
ほのかな色に誘われて……
北九州市には街中に、
隠れ里の様に
この様な自然が
多くあります。
知る人ぞ知る隠れ名所です。
この梅林は、
北九州市の中央にある戸畑区の
海岸より奥まった小高い丘にある
夜宮公園内の西側にあります。
ここには日本アヤメの原種が見つかった
菖蒲園があり、
国指定 天然記念物「夜宮の大佳化木」が
発見されたところでもあります。
この地区は過って、
工場排水で
洞海湾は死の海と化し、
空は七色の煙で覆われ、
日本一の工場から排出される
降下ばいじんで、
洗濯物は黒ずみ、
この地区の子供たちは、
気管支喘息を記録したところです。
母親たちが立ち上がり、
環境汚染市民運動発祥の地でもあります。
現在の中国大気汚染に
先駆けて、
北九州市は大気汚染先進都市でした。
【公害克服の市民運動】
1977年、私も
本当の海を！空を！空気を！……
子供たちに見せたいと、
沖縄渡嘉敷島での
無人島キャンプの一員として
21年間参画してきました。
無人島探検＆渡嘉敷小学校との
交流プログラム＆沖縄戦地参拝…が発展し、
島の児童を北九州市に招き、
交流するまでに発展して行きます。
その時は、
北九州市の街は青空を取り戻し、
夜空の星を楽しむまでに、
環境を取り戻していました。
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1987年には環境庁から「星空の街」に選定され、
1988年には「第1回星空の街。あおぞらの街サミット」を
開催するまでになりました。
企業は、生産工程の改善、汚染物質の除去処理施設の設置、工場緑化などの対策を積極的に行いました。これらの対策を進めるうえで、排水処理・排ガス処理などの排出口での対策技術だけでなく、製造施設や工程の改善、省資源・省エネルギーを徹底することで環境への負荷を小さくする技術（低公害型生産技術＝クリーナープロダクション技術）が導入されました。
この技術は、環境改善だけでなく生産性を向上させる経済的効果をもたらしました
現在の北九州市は環境先進都市として、
この克服経験とノウハウを世界に発信するまでになっています。
過っての喧噪の街が懐かしく
思い出され、
梅の薫りに抱かれながら
生きることの幸せに
感謝です。
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