日本の食卓「箸ハシ 文化」のお話し
目次
【箸は食器の一種】
箸(はし)は、東アジア地域を中心に広く用いられる食器の一種です。
二本一対(一膳)になった棒状のものを片手で持ち、
ものを挟んで移動させるために用います。
日本の箸は
多くの場合、
皿などの器にある料理を掴んで
別の皿や自分の口に持って行くため、
口中を傷つけないように表面をていねいに削るか、
漆・合成樹脂などでコーティングしてあるのがほとんどです。
日本の食卓には「箸」は欠かせません。
【箸ハシ 使いの躾シツ け】
2・3歳児はスプーンから「箸」使いへの転換期で
大人たちは「箸」の使い方を一生懸命に
日本の「箸」の使い方を躾シツ けて行きます。
大人になって恥をかかないために!
その人の育った環境が垣間見えるのも食卓を共にした時です。
【my箸】
日本ではmy箸の習慣があります。
古来から「唾液」はその人の魂が宿ると
信じられていて、
家庭では、一人一人の箸が決められていて、
近年までは各自の箸箱もあったほどです。
【食は動物世界の習わし】
食は生きるための基本です。
家庭、友人、学校、社会、の中での共に食することは、
親しい絆を育むものです。
これは人類いや動物世界種族の習わしです。
【日本の箸】
日本の箸は、片端のみで、
日常箸でも塗制で先が細くなっているものが多いです。
日本の箸の先が細くなっているのは、
骨付きの魚を食べる際、
骨と身をより分けやすくするためで
豆や小さな食べものでも
箸ですべての食物を食することができる様に
先が細くなっています。
例外として、
祝箸は両端ともに端に向かって細くなっています。
祝箸は神と共に食す習わしで、片方だけを使い、
もう片方は神がお使いになるために使いません。
盛り料理を摂る場合は、菜箸・使い箸を用います。
日本の箸は、塗り箸など木製が古来から主流で、
次いで竹製(特に懐石などで)が使われています。
現代では子供用や一部の食堂などで
プラスチック製もよく使われる様になっています。
また、塗りを施していない箸には木目の美しさを強調するために
後端を片面に向かって鋭角に切り落とす「天削げ」と呼ばれる
加工を施したものがあり、
近年では塗り箸にも装飾のために天削げの加工を施したものがあります。
★天削け=上記写真の上から3番目の箸です。
【「箸」文化の伝来は何時?】
箸(はし)はいつごろ日本に伝えられたか、
調べてみました。
箸はあらゆる食器類の中できわめて古い歴史があります。
人類が火を利用して
食物を焼き、煮て、炊いた物を食べるようになり、
熱い食べ物を火中より器に移したり、
器から口に運ぶために 突き刺す道具やすくう道具、
挟む道具を考案した結果で
現在の箸の原型が出来たと思われます。
文献に記された箸に、
十八史略所載の中国の殷の時代のちゅう王の象箸(象牙製)があります。
十八史略の宋微子世家に、殷のちゅう王が贅沢な象牙の箸を作らせたことを叔父の其子が諌めて、高貴な象牙の箸を用いるようでは 今に玉杯を作り、これを伴って長袖を着て、高楼広室で贅を尽くして、天下を傾けるだろうと嘆じた
4000年前の殷の世に、
既に豪華な象牙の箸が作られていたとすれば、
実用的な木製や竹製の箸は遥かに
その以前より広く普及していたと思われます。
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◆彌生時代
・古事記伝:スサノオノミコトと箸
スサノオノミコトが出雲の国の簸川にある鳥髪の地で、その川に箸(古事記では波乃と記してある)の流れ下るを見て、上流に人ありきとして遡って行き、ヤマタノオロチを切って天ノムラ雲剣を得たと言う 古事記
3世紀に書かれた「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」では
「倭人ワジン は手食する」と
箸を使っていなかったような記載がありますが、
同時期に書かれた「日本書紀」や「古事記」では箸の記載があり
これを箸の起源とする説があります。
我が国の古事記や日本書紀にも記されているように、
箸は古く神代の時代より用いられたものと考えることが出来ます。
◆飛鳥時代
箸食文化としては、
7世紀に入って小野妹子ら遣隋使(けんずいし)が
中国から帰国した時に多くのの中国文化を日本に持ち帰り、
そのなかに中国の食法(箸食)があり、
中国の食法といっしょに箸文化が
日本に伝来したと言います。
どちらの説にしろ7世紀には中国から
日本に箸食生活文化が伝来していたことになります。
その後、聖徳太子が
日本で初めて新しい箸食制度を朝廷の儀式で採用します。
これが公の場で箸を使用した最初の儀式です。
しかし、この時にはまだ一般市民の間には
箸食(はししょく)が広まっておりませんでした。
◆鎌倉時代
一般市民に箸食が広まったのは
8世紀になってからのことでした。
8世紀の初めに、
一般市の間で箸食制度が進められ
手食から箸食へ
一般市民の生活文化革命が起こったのです。
【世界の食事スタイル】
世界の食事のスタイルは
「箸食」「ナイフ・フォーク・スプーン食」「手食」の3つに大別されます。
比率として、箸食が約30%、ナイフ食が約30%、手食が約40%、
と言われています。
粘りのある米が収穫される東アジアなどは「箸食」圏です。
パサパサした米が収穫される
東南アジア、中近東、アフリカなどや、
ヒンズー教やイスラム教などは「手食」圏です
また、肉類、パン等を主食とする欧米などでは
肉類は「ナイフ・フォーク」で、
パンは「手食」です。
【他国の箸食文化】
私たち日本人は、
ご飯やおかずやお味噌汁を飲むのに
スプーンやレンゲは使わず箸だけで食事をしますね。
箸を使う国は多いですが、
「箸」だけを使うのは日本だけなのです。
◆中国では
中国では、箸を使ってご飯やおかずを食べ、
スープなどは、レンゲを使います。
材質は木製や象牙などが使用されて、
日本の箸より長く、先は切断されて太いままです。
◆韓国では
韓国では箸はおかず等で使い、
スプーンでご飯やスープを食べます。
材質は金属製が多いです。
◆タイ・ベトナム
タイ・ベトナムでは、
箸やスプーン、フォーク、レンゲでご飯や汁物を食べている様です。
◆蒙古刀
かつてモンゴルなどでは
食事用食器として箸とナイフが一つのサヤに収納してある「蒙古刀」がありました。
遊牧民族だったモンゴル人や中国北方の人達が常に携帯して、箸は熱くて手に持てない食物や麺類などを、ナイフは肉などを切り取り、そのまま口に運んで食べるという使い方でした。
【日本独特の箸食文化】
日本人が木の優雅な箸を使うのは
数千年前から独特な社会形態を
保って来たからだと言われています。
我が国の主食である米・雑穀の豊耕豊穣祈願のお祭りや首長制度に大きく影響されながら民族の定住安定と階級制度の確立と共に発生した諸制度や家庭様式が多くの料理方式や儀式に必要とする用具を生み出したのです。
特に箸が「大切な道具」とされてきたのは
古来に箸は五穀豊穣と子孫繁栄の祈りを込めて
「神様と人間が共食する神聖な道具」
として取扱われていたからです。
まさに箸(はし)は神様と人間の橋渡し役だったのです。
人の誕生から葬送(骨壺に骨を納めるのも白箸)まで、
私達日本人は毎日箸と長いお付き合いをしますが、
箸にこめられた由来が我が国独自の宗教観に根ざしていて、
日本の美しい割烹料理・懐石料理がそれに従って発達して来たと言えます。
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【食卓を愉しむ文化】
◆箸置き
◆爪楊枝・黒文字(菓子を食する)
日本の「箸食」文化は、
時代を超え細やかなおもてなし文化と共に今日まで伝承されています。
夫々の家庭で大切に伝承して行きたいものです。
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